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建築アフターコロナの住宅事情〜ヌックやウッドデッキが標準に?

コロナ禍を経て、変化が生まれた今の住宅業界
2023年5月に新型コロナウィルスは5類に移行されました。
日常生活は、コロナ禍前の水準に戻ってきているものもあれば、引き続き、コロナ禍の状態が続き、現在は、それが標準になっているものもあります。例えば、マスクの着用は、厚生労働省はマスクの着用も個人の判断が基本だとしていますが、重症化リクスの高い人への感染を防ぐために、一定の状況では着用を推奨しています。感染対策は基本的に個人や事業所の判断に委ねられているので、マスクをする人もいるし、しない人もいるという状況になります。医療機関では、マスクの着用や、仕切り体温測定など継続して行っています。店舗の入口に手指の殺菌用のアルコールを引き続き設置しているところも多いです。
住宅業界では、コロナ禍を経ていろいろなモノが標準になってきています。もちろんコロナ禍ばかりではなく、耐震への備えなど、以前より興味のある方々が増えていて、工務店側も耐震対策をしっかり考えた住宅の提供に尽力しています。
今回は、現在(2024年7月)のトレンドもふまえつつ、住宅業界は、コロナ禍を経てどんな風に変化しているのか紹介していきたいと思います。

ウェルビーイング住宅って?

ウェルビーイングの考え方を住宅にも


「ウェルビーイング」という言葉は、ご存じでしょうか?コロナ禍といわず、昔からある言葉ですが、近年多くの業界で使われているようです。ウェルビーイング(Well-being)は、well(よい)とbeing(状態)からなる言葉です。 身体的、精神的に健康な状態であるだけでなく、社会的、経済的に良好で満たされている状態にあることを意味する概念です。
従って「ウェルビーイング住宅」は、心身の健康を保ち、生活しやすい空間を備えた住宅です。
コロナ禍を経て、住宅自体も健康生活には、かかせないものと再認識されています。また、テレワークや再度巣ごもりを行うことになっても慌てないような間取りにしておく方が増えています。ウェルビーイング住宅は、住む人の快適性を高めるだけでなく、環境にも優しく、長期的に幅広い世代で暮らせる住宅です。建材も再利用が可能であったり、長く使えるものを選ぶなど、単なる住まいを超えた、持続可能な幸福を実現するための空間といえるかもしれません。

ヌックを設置して、いろいろな用途に利用する


ヌック=小ぢんまりとした居心地のいい空間。
ヌックは、リビング脇・片隅に設けられるケースが多く、広さも2畳程度のものをいいます。
日当たりのいい場所に設置して、普段は、お子様のフリースペース、ペットのいるご家庭なら、ペットのスペースとして利用したり、防音対策をしたり、コンセントの数を工夫したりしておくことで、テレワークに使用することもできるようにしておきます。テレワークの増加により、専用のスペースを設けるのにヌックが一役買っています。
最初から、書斎として利用することもできます。キッチン近くに設置して、家事の合間に本を読んだり、動画を視聴したりといったプライベート空間として利用する方も多いです。
ひと部屋として設置するばかりではなく、出窓を窓際のベンチとして利用するのも、ヌックの一つです。近年では、お子様の勉強スペースとして、個別のお部屋で宿題をするのでなくこうした、ヌックでおこなうことも成績アップに効果的であると言われています。キッチン前のカウンターをお子様の勉強スペースとして利用している方もいらっしゃいます。

ウッドデッキで、自宅アウトドア


ウッドデッキもコロナ禍を経て、設置が増えている住宅の装備です。
巣ごもり生活で、外出が規制されることで、特にキャンプやBBQを趣味とするお客様は、ご自宅にそうした趣味を実現するスペースを摸索されました。そうしたなかで、需要が増えてきたのが、ウッドデッキです。設置場所にもよるのですが、キッチンの近くに設置し、直接デッキに出ることができるようにすることで、準備や片付けを効率的におこなったり、アウトドアリビングと呼ばれるように、リビングとバリアフリーでつなげると、ちょっとした憩いのスペースとしても利用できます。プランターを設置して、ちょっとした家庭菜園を展開したり、ウッドデッキの手すりに、布団をほしたりなんていうのも便利な使い方です。
ウッドデッキについては、こちらの記事もぜひご覧ください「ウッドデッキの効果的な設置方法を考える。毎日楽しむ「お家キャンプ」〜山好きの家」のページをご覧ください。

 

コロナ禍で増えた小さな装備

備蓄品を置くために備えておくパントリー


玄関脇に手洗いスペースを設けるのは、コロナ禍を経て最も増えた装備と言えるかもしれません。玄関脇と言わず、ガレージ脇とかにも設置することも増えています。
そうした、手洗いスペースとともに増えているのが、「パントリー」です。
これもまた、外出を規制された生活の中では、食品や生活雑貨を備えるスペースの必要性が増加し、需要が多くなりました。また、災害対策としての備蓄庫の役割を持たせることもできるので、災害意識が高まっているため、規格住宅でも標準で設置されている商品も増えているようです。
パントリーは、キッチン周りに置きがちなものを収納してくれるので、キッチンをすっきり広く使えます。収納場所を効果的に設置することで生活空間は、すっきり使いやすくなります。リビングに収納をつけたり、屋根裏収納を設置したりなど、おうち購入の際には、収納場所のひとつとして、ぜひご検討ください。

USBコンセント


テレワークの増加により、コンセントにも小さな変化が起きました。
コンセントの口数を増やしたり、優先イーサネットの口をつけることともに「USB」をコンセントに組み込めないかといった相談が多くなりました。
延長コンセントケーブルには、USBつきのものも増えていて、こうした延長ケーブルを使えばいいと言う考え方もありますが、コンセント周りは、生活していくと不思議と乱雑になっていきます。こうした混乱を未然に防ぐ意味でもすっきりするのに一役買います。
スマホやタブレットにかぎらず、携帯扇風機やiQOSなどの電子たばこなんかもUSBで充電するようになっています。今後も充電式の電化製品は、USBで充電するものが増えていくように思われます。そのために普通のコンセントに+アルファアとしてUSBの設置が増えています。
特に、マスターベッドルームのベッドスペース脇や子ども部屋、先にお伝えしたヌックにも設置すると便利な使い方ができると思います。
ひとつ、考慮しておくといいことがあります。これからは、USB-A端子ではなく、USB-Cのほうが、使い勝手がよくなっていくかもしれないということです。コンセント口としては、USB-Aでもよく、USB-Cに返還も可能ですが、効率の面でUSB-Cは、コンセント口もUSB-Cであることが望ましいです。

宅配ボックスで「置き配」にも対応


Uber Eatsを代表とする、宅配サービスは、コロナ禍を経ても利用する方は増えています。
お弁当や宅配の食事は、平らにしておかないとならないものが多いので、玄関先に置くことが多いですが、地面に直接ってちょっと抵抗がある方が多いでしょう。そんな荷物の受け取りに便利なのが、宅配ボックスです。
また、AmazonやRakutenをはじめとしたネットショッピングは、どこのご家庭でも、皆が使うサービスの一つとなっています。ですが、配送、流通における2024年問題により、宅配便の受取方にも変化が起きています。「置き配」を利用することで、再配達の必要がなくなり、配達する側にも受け取る側にも煩わしさが減ることになります。玄関前にそのまま置くのことも可能ですが、やはり、宅配ボックスがあると便利です。
宅配ボックスもあとから市販のものを置くことも可能ですが、お家購入の際に予め設置スペースをつけておいたり、造作してすっきりとされることも可能です。

 

アフターコロナの特徴を備えた施工例

真っ白のしっくいの外壁がオシャレなお家(1stBASE-010 S様邸)


シンプルなしっくいの外壁が目を引く邸宅です。しっくいの白と屋根瓦のオレンジのコントラストが周辺のお家とひと味違った雰囲気を醸し出しています。
玄関にアーチ壁を採用することで、外観のシンプルさが更に際立っています。玄関前のアプローチは、石畳にすることで、西洋風の外観にマッチしていてオシャレな仕上がりになっています。
こげ茶の梁が特徴的な天井の高いリビング。内観もまた白と茶のコントラストがキレイです。
リビング階段の途中には、リビングを見下ろせる位置にヌック(書斎として利用)を設けています。テレワークにもちょっとした家事や読書などにも最適なスペースです。コンセントや照明も隠れた場所にあるので、すっきりとした印象が残ります。また、階段下を利用したゲーム機の収納は、大きいので複数のゲーム機を収納できてとても便利です。
このほかの画像は、こちらのページをご覧ください。

イギリスチューダー様式の家(1stBASE-032 A様邸)


イギリスのチューダー様式(※)が美しいお家です。
1階の外壁にはスライスレンガを採用し、とてもきれいに仕上がっています。
お家の前面に2台分のインナーガレージがあります。こちらもスライスレンガを採用しています。お家との統一感があってとてもいいですね。
ガレージの上はウッドデッキになっています。広さも十分なので子供たちの遊び場としてプールなどを置くこともできます。BBQなど家族のスペースとしても最高です。
リビングは、窓と壁を効果的に組み合わせているので、とても明るく快適に過ごせます。キッチンや階段の色はとてもかわいく仕上がっていて毎日の生活が楽しくなりますね。
造作棚やカウンターを設置しているので、本や雑貨の収納に便利です。あえて、ドアをつけずに「見せる収納」を意識しています。
室内は全館空調になっています。年中快適な室温に保たれるので、快適に過ごせて家族の絆が深まりそうなそんなお家です!
※「チューダー様式」とは、16世紀にイギリスで生まれ、19〜20世紀中期にかけて流行した建築様式。中庭のある構成、レンガ積みの壁、非相称な建物の配置、高い煙突が特徴である。柱、筋交い、梁などの骨組が外部に露出したデザイン。説パラペットが付いた妻壁、石造の窓中柱と欄間で造られています。
このほかの画像は、こちらのページをご覧ください。

北欧スタイルのかわいいお家(1stBASE-026 S様邸)


白いしっくいの外壁と黒いサイディングが特徴の北欧スタイルのお家。鈴鹿山脈の大自然にとても合うデザインですね。
パパにいってらっしゃいができるようにと玄関に設けた小さなドア。小さなドアの中は階段下を利用した子供たちの遊び場です。
仕事から帰宅したご主人様が室内に入ることなく脱衣所へ着替えに行ける間取りになっています。
リビングダイニングキッチンは一体的に使えるように直線状になっています。ナチュラルな色のキッチンには大きなパントリーがあり細々した物から大きな土鍋やホットプレートまで収納できるようになっています。パントリーの入口は、R壁を採用しているので、リビング側から見るとオシャレなつくりです。
子供部屋は、淡いブルーのクロスで仕上げ北欧スタイルの色使いで落ち着いてますね。ワンちゃんのお部屋の上にはお散歩道具やおもちゃなど道具入れの収納もあります。子育て世代にうれしいアイデアが満載のお家になっています!
このほかの画像は、こちらのページをご覧ください。

 

社会の変化とユーザの反応

変化にしっかり対応していくために


住宅には、トレンドがあります。その年に話題になったものや、社会情勢を反映したもの(コロナ禍なんかがそうですね)をとりこんだりしていきます。分かりやすいものでいうと、外壁や内装の色、調度品の流行などがあげられます。
高増工務店のスタッフは、こうした時勢にあわせるため、日々いろいろなものから情報を仕入れています。海外研修も行っていて、フランスやイギリスなどのヨーロッパをはじめ、アメリカにも足を運び情報収集しています。もちろん国内の動きもチェックしています。近隣の名古屋、大阪はもちろん、東京や横浜などにも足を運んでいます。また、同業の工務店、建設会社はもちろん、異業種の方々との交流も積極的に行っているので、生の声での情報もしっかり仕入れています。SNSを中心としたネット上の情報もチェックしていろいろなところに転がっている(というと言葉は悪いですが)情報を採り入れたり、参考にしたりしています。もちろん、制度や行政の変化に伴う条例や規制にも敏感対応するように心がけていますので、補助金の利用など、お客様の役に立つ情報もきちんと集めています。
こうした、日々の情報収集により、お客様の「新しい」要望にも的確に応えていけていると思います。お家の購入の際には、一度相談されることをオススメします。対話の中で見えてくること、ご要望に具体性が出てくることは、たくさんあります。高増工務店では、しつこい営業はいたしませんので、安心してご相談ください。


新築はもちろんフォームに関するお問い合わせ、ご相談を承ります。
「お問い合わせ・資料請求」「お家づくり相談」よりお気軽にお問い合わせください。・
また、完成したお家をじっくりご覧いただけるイベントや季節に合わせたイベントも定期的に開催しています。ご都合のよいときにご参加お待ちしています。

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