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建材外壁いろいろ。〜ツーバイフォー工法に最適な外壁は?
敷地、広さ、間取り、外観、階建て、庭、…など、色々あるかと思います。
町を歩いていて、気になるお家って、やっぱり外観ですよね。敷地はともかく、間取りや実際の広さって、建物の中にはいって見ないと、分かりません。いくら、気になるお家を見つけても、なかなか中まで見に行けることは難しいですから、やっぱり参考にできるのは外観ですね。外観とひと言にいっても、屋根のかたちや階建て、庭なんかも外観といえるでしょう。
今回は、外観に大きく関係する「外壁」についてお伝えします。
高増工務店の構造は、ツーバイフォー工法です。名前のとおり、サイズが約2インチ×約4インチなどの木材を組んで枠組をつくり、この枠組に構造用面材を接合して剛性の高い版(ダイアフラム)を構成し、専用の金具・金物などで一体化することで頑強な六面体構造を形成する工法です。建物を面で支えるので、耐震性が高く頑丈なことが特長です。
ツーバイフォー工法に使える外壁素材は、いくつかあります。ですが、素材によって耐久性が下がってしまうなどの注意点もあります。
こうした素材は、経年劣化や修復など考える必要はありますが、組み合わせることも可能です。
また、外壁のあしらいとして人気のアーチ壁とR垂れ壁も紹介します。(アーチ壁とR垂れ壁も内観にも使えるあしらいです。)
お家購入、お家づくりの参考ご一読ください。
目次
ツーバイフォー工法に使える外壁の種類
サイディング
サイディングは、外壁材の一種で、セメント製や金属製のものが多いです。
外壁の施工方法には「湿式」と「乾式」の2種類があり、「湿式」にあたるのは、塗り壁やタイル張りです。サイディングは、「乾式」に分類されます。一定サイズの板を外壁に貼り付けていきます。工場で予め成型されたサイディングボード」を壁に貼っていくことで外壁が完成します。
大きな特徴としては、工事費用を抑えられる点です。サイディングボードは工場生産のため、品質は安定していて価格がほかの外壁素材に比べ安く、耐水性に優れ、種類やデザインが豊富です。サイディングを採用している住宅は全体の7割〜8割にもなるといわれています。
サイディングは、窯業系・金属系・木質系・樹脂系にわけられます。
●窯業系サイディング
セメントと繊維質や無機物を混ぜてつくられている素材で、耐震性が高い特長があります。
●金属系サイディング
ガルバリウムやアルミニウム、ステンレスなどの鋼板が使われている素材です。凍りにくいのが特徴なので、寒い地域でよく使われています。
●ウッドサイディング(木質系)
木材を貼り付けた外壁で、木材ならではの温かみと断熱性が高いのが特長です。
●樹脂系サイディング
劣化しにくいのが特長で上から貼り付けることができますので、施行時間が短いです。ですが、カラーバリエーションが限られています。
これらのサイディングは、ツーバイフォー工法との相性も悪くなく、高増工務店でも多くの施工例があります。
レンガ
レンガは、製造方法によって大きく「日干しレンガ」と「焼成(焼き)レンガ」に分類されます。
用途によって、「普通レンガ」「耐火レンガ」「建築用レンガ」「空洞レンガ」「エコレンガ」に分類することもできます。
ちなみに、高増工務店では、「アメリカ産タンブルレンガ」を使用しています。
高増工務店のレンガの家は「中空粗積工法」で建てられます。この「中空粗積工法」はレンガ積みの工法で、ツーバイフォーの外壁とレンガを特殊金物で結合して耐震・耐久性を高めた施工方法なのでツーバイフォーとの相性も抜群です。
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しっくい(漆喰)
しっくい(漆喰)は、消石灰(水酸化カルシウム)を主原料として、つなぎとなる糊、スサなどを加えて作った建築材料のことで、主に塗り壁材として使用されます。消石灰は、石灰石に焼き水を加えたものです。(石灰石のルーツは、サンゴ礁です。)しっくいは、耐火性があり、調湿性に優れるといわれ、外壁のほか、壁や天井にも使えます。世界各地の気候や風土、住宅様式などによって組成が違うものの、海外でも古くから使用されています。
よく混同されがちですが…モルタルは、セメントと砂を水で練ってつくられます。セメントは、石灰石と粘土、けい石、酸化鉄原料を粉砕して混ぜ合わせて作られます。(コンクリートも同じようにセメントと作られますが、セメントの比率がモルタルと違うことと砂利が入っていることで風合いや強度が異なります。)
しっくいもモルタルも原料は違うのですが、練り合わせたものをコテなどで壁に塗りつけ、時間の経過で固まる点は同じです。どちらも左官屋さんがよく行う施工になるため混同されるのかもしれません。
モルタルは、防水性は低いですが、耐火性に優れているためしっくいの特性を高めてくれます。そのため、高増工務店では、しっくいの下地にモルタルを使います。
ツーバイフォー工法との相性
サイディングとツーバイフォー工法
サイディングは、他の外壁材と比べて初期費用が安く抑えられ、窯業系サイディングはデザインだけでなくカラーも豊富であったり、防火性が高く工期も短くなるため、高増工務店でも施工例が多い外壁です。
耐震性の強いツーバイフォー工法と組み合わせることで、住宅性能が高くなることも期待できます。
一方で、一定期間にメンテナンスが必要であったり、防水性がないため対策が必要になったりしますが、上記のように、それを上回るメリットがあるため日本で最も利用されている外壁素材です。
レンガの壁、施工の注意点
レンガもまた、サイディングと同じように耐火性が高く、風合いやデザイン性が抜群なため、ツーバイフォー工法との相性もいいといわれています。
ですが、長年にわたりレンガ積み施工をメインとしてお家づくりをしている高増工務店としては、ツーバイフォー工法にレンガの外壁を組み合わせるのには、いくつか注意して施工しています。高増工務店では、中空粗積工法にてレンガ積み施工をしています。中空粗積工法は、高増工務店が特許権を取得していた(2021年10月19日/特許権失効)レンガ積みの工法で、ツーバイフォーの外壁とレンガを特殊金物で結合して耐震・耐久性を高めた施工方法です。地震などの外力に対して住宅基礎(以下「基礎」)とレンガ壁が干渉しないように、さらに構造体とレンガ壁が干渉しないように、互いを分離することで外力を逃がします。それはまるで、壁が空中に浮いているような構造となることから「中空粗積工法」と呼びます。国土交通省の指定認証機関である(財)日本住宅・木材技術センターの耐震実験において手積みレンガの安全性が認められた高増工務店ならではの建築技術です。つまり、高増工務店のレンガ積みのお家は地震に強い家なのです。
また、中空粗積工法は、防水防湿にデメリットがありますが、耐久性を高める高増工務店独自の防水・防湿対策工事のポイントがあります。
1 基礎とレンガはくっつけてはイケナイ!ブルーシートで水を寄せ付けない。
2 レンガの壁とツーバイフォーの構造体もくっつけてはイケナイ!
3 床下・壁の内部はしっかりベント。そのための通気口と水抜き口。
4 雨水の浸入対策は、開口部周りをきっちりと!
5 雨がたまりやすい窓などの上部は、さらに二重のガード。
6 念には念をいれる雨対策。外壁防水シートで密閉する!
こうしたポイントは、高増工務店が、レンガの家の長年の経験とノウハウから、生み出したもので、多くの実績があります。ツーバイフォー工法の耐震性とデザイン性の高いレンガの外壁のお家を検討の方は、ぜひご相談ください。
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外壁のあしらい
アーチ壁(R垂れ壁)
外壁には、いろんなあしらいがありますが、よく検討されるのがアーチ壁(R垂れ壁)です。
アーチ壁(R垂れ壁)とは、下がり壁に、アーチ型のデザインを施したものです。洋風の家によく採用されていて、西洋では、古くから外観にアーチを描いた建物が多く、曲線の柔らかなラインは、ヨーロッパデザインの住宅によく合います。下がり壁のデザインには、アーチ壁以外にも三角のような形に作ることも可能です。
玄関などの外観やリビングや廊下、構造上、下がり壁が外せない場所などにワンポイントデザインとしてアーチ壁を取り入れるとひと味違ったお家に仕上がります。
アーチ壁のメリットとしては、垂れ壁の圧迫感を軽減できたり、玄関やリビングの前につけることで、日射を抑え室内温度のコントロールに一役買ったりします。デメリットとしては、設置場所によっては、逆効果になることもあります。例えば、日射を抑える一方で採光影響がある場合もあります。また、全体デザインに合わせて使用しないと違和感がでるので、しっかりと検討が必要です。
組み合わせで映える外壁(レンガ+サイディング、レンガ+しっくいなど)
外壁は、一種類だけではなく、組み合わせることで、目を引く外観に仕上がります。
●レンガ+サイディング
サイディングの外壁に、アクセントとしてレンガを使うことで、色のコントラストや素材の変化でオシャレなお家に仕上がります。
例えば、赤いレンガにクリーム色のラップサイディング。レンガは、玄関周りにのみ使い、アーチ壁にすることで、かわいい印象にもなります。
●レンガ+しっくい
しっくいの仕上がりは、真っ白で、その白さは長期間経過しても見た目の変化がほとんどありません。一方レンガも経年による色の変化もほとんどないので、白とシックな赤のコントラストを長い時間楽しめます。デザイン性と共に耐火性能のアップも期待できます。
施工例
レンガの家-004 K様邸
外観は、レンガ積みで、大きな煙突とレンガの妻飾りが特徴的なお家です。
地下室は、本格的な音楽室になっていて、趣味の音楽を存分に楽しめます。また、屋外駐車場とともに地下にも数台駐車できるようになっているため、季節に合わせて駐車場所を変えたり来客用にも十分な駐車台数を確保しています。
室内は、細部までこだわっていて、イングイランドの邸宅を思わせる仕上がりになっています。リビングには、大きな暖炉スペースがあり中に大きな薪ストーブを設置しています。パティオも備えているので、休日にはご家族や仲間とBBQを楽しむこともできます。
実は、土足で生活できるようになっていて、まるで海外にいるような生活を楽しめます
このほかの画像は、こちらの施工例をご覧ください。
1stBASE-010 S様邸
シンプルなしっくいの外壁が目を引く邸宅です。しっくいの白と屋根瓦のオレンジのコントラストが周辺のお家とひと味違った雰囲気を醸し出しています。
玄関にアーチ壁を採用することで、外観のシンプルさが更に際立っています。玄関前のアプローチは、石畳にすることで、西洋風の外観にマッチしていてオシャレな仕上がりになっています。
こげ茶の梁が特徴的な天井の高いリビング。内観もまた白と茶のコントラストがキレイです。階段の踊り場には書斎を設けてあります。リモートには最適です。コンセントや照明も隠れた場所にあるので、すっきりとした印象が残ります。また、階段下を利用したゲーム機の収納は、大きいので複数のゲーム機を収納できてとても便利です。
このほかの画像は、こちらの施工例をご覧ください。
1stBASE-014 M様邸
ベージュのサイディングと塔屋が印象的な、平屋のお家です。
玄関とリビング前のウッドデッキには、アーチ壁とレンガの柱をあしらって、アクセントもばっちりです。ウッドデッキは、アウトドアリビングとして、BBQや癒やしのスペースとして利用できます。また、ウッドデッキの下は、完全に塞いでいるので虫や動物の侵入もできません。
天井高のあるリビングダイニングルームは特別な居心地で弧を描く塔屋は、交差する梁が特徴的な一日中陽のあたるパノラマスペースになっています。
キッチンは、通路の広さをたっぷりとっているので、複数で料理しても十分なスペースです。洗面やトイレは、壁紙を工夫してオシャレな空間にしています。トイレの手洗いも蛇口やシンクの模様がアクセントになっていて洋風のイメージを増加してます。
居室は3つ、ネイルルームとユーティリティーと収納も十分に備えているので、使い勝手のよい平屋のお家になっています。
このほかの画像は、こちらの施工例をご覧ください。
レンガだけじゃない、お好みに合わせた外壁
いろんな色や素材を選べるサイディング
サイディングの素材は、前述の通り窯業系・金属系・木質系・樹脂系にわけられます。
中でもセメントと木質繊維から作られる窯業系サイディングは、多数の色展開があります。人気の色は、白、アイボリー、オフホワイト、グレーといった比較的薄色ですが、ピンクやオレンジ、赤などの色もオーナーの個性を反映します。
また、木質系のウッドサイディングは、木のぬくもりとアウトドアハウスのイメージをかたちにできます。
高増工務店の企画住宅シリーズの2ndBASEは、ウッドサイディングを効果的に使っているいい例だと思いますので、山小屋のイメージを自宅にも取り込みたい!なんて考えている方にはピッタリのプランです。
ウッドサイディングにもいくつか色のパターンがありますので、イメージに合わせてお選びいただけます。
伝統のしっくいも使い方次第でオシャレな効果
最近、しっくいの外壁に関するお問い合わせや相談が増えています。全国的にも、お手入れの手軽さや、調湿効果が見直されていて外壁や内装に施工される例が増えているそうです。
そのままでも十分見栄えはいいのですが、前述のようにレンガと組み合わせたり、梁や腰壁と組み合わせたりすることでもオシャレな空間に仕上がります。
高増工務店では、レンガ積みの職人であるダックスさんが、しっくいの壁も施工します。
YouTube動画もご覧ください
【八角堂#28】小さなお堂の塗り壁工事です。レンガ職人のダックスさんの技をご覧ください。
塗り壁の技をぜひご覧ください。
ツーバイフォー工法と相性のいいレンガ、サイディング、しっくい。高増工務店では、半世紀にわたる豊富な施工実績と設計と施工をワンストップで行うことができる利点を生かして、お客様の理想のお家をいっしょに創り上げています。
まずは、外壁を選ぶことから、理想のお家づくりを始めませんか?ぜひ一度ご相談ください。対面でもオンラインでも対応しています。
相談したからといってしつこい営業はいっさいいたしません。安心してお話しを聞かせてください。
新築、だけでなくリフォームなどもお家に関するお問い合わせ、ご相談を承ります。
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また、完成したお家をじっくりご覧いただけるイベントや季節に合わせたイベントも定期的に開催しています。ご都合のよいときにご参加お待ちしています。